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久野はすみの短歌と日記


by hasumi-kuno
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「演劇1」

会社からダッシュでシネマルナティックに駆け込んだ。 「もう始まってますか?」 「いえ、まだです。…だれもいないので始めてなかったんです(笑)」

ええっ? まさかの貸し切り? と、思ったら、続いて「くす☆芝居」のお二人がいらした。 3人か…。かなしいけれど首都圏との文化格差を感じずにいられない。いや、松山が特殊なのか。

想田和弘監督の「演劇1」は 劇作家・演出家の平田オリザに密着したド キュメンタリー。 小説でも映画でも、ノンフィクションより フィクションにひかれるのだけど、これは観て良かった。
講演で演劇とはなにかをやさしい言葉で語 り、 稽古場では細かいセリフのタイミングまで執拗にダメ出しをする。 事務所では経営者として膨大な伝票をチェックし、ほんのわずかな合間にノートパソコンにむかって新しい戯曲を書く。
「演劇はイメージを共有するもの。でも観客は簡単にイメージできるものには感動しません。 イメージし難いものを共有できたときに感動するんです。 いちばんイメージできないもの、それは人の心です」
さまざまな現場のリアルが映し出される。 稽古場、事務所、舞台。 劇場のある駒場東大前の日常の風景がいい。
でもわたしのテンションが一番あがったのは、仕込みと場当たりだった。 梁の多いセットに照明をあてるのは難しい。 いかにもスマートな照明プランナーさんのあしもとが、足袋と雪駄だった。 そんなことがしみじみうれしい。
3時間近い映画は、俳優の志賀廣太郎の還暦をサプライズで祝う場面で終わった。「はい、撤収~」の声(笑)
わたしも旅先の舞台の上で誕生日を祝ってもらったことがある。 数日前から旅のメンバー全員でこっそり仕込んでいたのだった。 演劇人はそういう遊びが大好きなのだ。

ワークショップの打ち上げで、参加した中学生たちに平田オリザはこう言った。
「やってて楽しくなければ、それは演劇ではありません」

来週は「演劇2」を観ます。

※引用は記憶に頼っているので正確ではありません。ご了承ください。
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by hasumi-kuno | 2012-12-15 10:37 | 映画・演劇