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8月27日 届け物 

間違いのわけは忘れてしまった。
そもそもわけなんかなかったのだ。

小学校の低学年だったか。夏だったと思う。届け物を持っていくつかの教室を回るという用事を先生にいいつけられた。日常のありふれた仕事。
ところが、この日はショッキングなことが起こった。ある教室に入っていくと、一瞬奇妙なな空気が流れたのだ。はっと間違いに気付いたわたしは、何食わぬ顔をよそおって廊下に出た。恥ずかしさに胸がどきどきして、冷たい汗がじわっと滲んだ。
なんのことはない、さっき届けたばかりの教室にまた入ってしまっただけである。絵に描いたような優等生だったわたしは、その小さな失敗が許せなかった。嫌な子。いったい自分を何様だと思っていたのか。
だが、この資質はいまでもときおり顔を出す。わたしは冷たい汗を滲ませて、あの夏のこどもにかえる。
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by hasumi-kuno | 2004-08-28 05:17 | 日記 | Comments(0)